我慢強い肝臓と睡眠の意外な関係とは
人間の身体にとって重要な働きをしてくれている肝臓
場所は右の脇腹にある助骨の内側にあります。 大きさ的には臓器の中では一番大きく、1・5キロ程の重さがあります。 肝臓の役割はなんと数百種類とも言われており、日々私たちの身体の健康と機能維持が出来るように一生懸命に働いてくれています。 主な働きは食べ物から取り入れた栄養素の代謝。 身体の中に必要なエネルギーに変える重要な仕事をこなしています。 さらには胆汁の分泌、身体の中の有害物質の解毒、血液の浄化、再生などが挙げられます。 肝臓は内臓の中でも我慢強いと言われ、多少の疲れがあっても病気になってもよほど症状が悪化しない限りは自覚症状がほとんどありません。 そのため、別名沈黙の臓器とも言われています。 そのためついつい無理をしてしまいがち。自覚症状がはっきりと出た時は病気の肝臓の疲れ、進行が進みすぎており、手遅れになっているという危険性もあるのです。 そんなことにならないよう、肝臓の疲れを感じたらできるだけ早めに身体を休めることが大切。 そこで重要なのが睡眠です。 肝機能が低下した時はいつもよりも少し多めに睡眠を取るのが効果的といわれています。 6時間ほどの睡眠の方は7〜8時間寝るようにするのが理想的です。 肝機能が低下しているのに睡眠不足が続いてしまうのはもってのほか。 症状をさらに悪化させてしまう危険性があります。 今回は肝臓と睡眠の重要性についてご紹介しましょう。
肝機能が低下する原因とは?
臓器の中では1番大きい肝臓。この肝臓の疲れ・機能が低下する原因は何なのでしょうか。 まず挙げられるのが不規則な生活と暴飲暴食です。 年末や年始、飲み会やパーティなどお酒や料理を過剰に摂取する、深夜の疲れた時に脂っこいものを大量に食べ、お酒や飲み物を大量に飲むなどを繰り返すと肝臓は栄養を処理する作業が大変になり、大きな負担がかかります。 また、過度にアルコールを飲むことも肝臓に負担を掛けます。 肝臓はアルコールを分解するという作業をこなしていますが、必要以上のアルコールを摂取することにより、アルコール分解作業、その他の作業で、疲労困憊となってしまうのです。 さらに、運動不足や身体の冷えは血行を悪くします。血行が悪くなると血液に徐々に汚れが溜まり、肝臓はその浄化に負担がかかります。 それとは逆に過度な筋肉運動を行うのもアンモニア大量発生の原因を招き、肝臓に大きな負担を掛けます。 その他に睡眠不足やストレスも肝臓に大きな負担を掛け、働きを低下させる大きな原因となります。 肝臓の機能は低下するのは不規則な生活、無理な生活の積み重ねなどによる肝臓の疲労・過労が原因です。
肝機能低下の可能性がある症状とは
沈黙の臓器である肝臓は、自分自身は肝臓が弱っている!ここが悪いのです!という症状を出さないため、症状がどんどん進行してしまう危険性があります。 しかし、かといって全く症状があらわれないかと言えば、そうではありません。 いつもの自分自身の健康な状況と明らかに何かが違う、なんだか最近体調がすぐれないといったちょっとした変化があった場合は要注意。 肝機能低下に発する症状を挙げますので、心当たりが無いかチェックしてみましょう。
- 頭痛が起きやすくなった
- 特別どこも悪くないはずなのに食欲が無い
- 今までとお酒の味が違う、お酒が美味しくない
- 脂っこいものが大好きなのに最近あまり食べたくない・食べられない
- 身体がだるく、とにかく疲れやすい
- 下痢をしやすくなった
- 時々悪寒や吐き気に襲われる
- 風邪でもないのに38度以上の熱がある
- 最近顔色がすぐれない、疲れている?と聞かれる、体重がなぜか減ってきている
- 目や皮膚が黄色くなってきた、または皮膚が黒ずんできた感じがする
- 足がむくみやすく、ふくらはぎがよくつる
- 掌が赤くなってきた気がする
- 歯ぐきからの出血がひどくなった
このような症状を感じたらほんの少しの異変でも、たいしたことでは無いと見て見ぬふりをしてはいけません。
きっと気のせいと自己判断せず、一度病院の診断を受けましょう。
睡眠不足と肝臓について
日頃の疲れをとるために肝臓の疲れをとるためにも最も大切なことは質の良い睡眠です。 日中ストレスをため、身体を酷使しすぎると肝臓は働きすぎ状態となります。 エネルギーをどんどん消耗し、疲れ切ってしまうため、肝臓機能の低下が起きます。 肝臓というのは日中以外の活動の後にも老廃物処理などの様々な重要な役目を果たさなくてはならないのですが、夜になかなか眠らない、睡眠不足の状況が続けば肝臓の負担がますます増え悪影響をあたえてしまいます。 肝臓の疲れと負担を減らすため、肝臓の機能を回復させるためには睡眠は大変有効な方法です。 身体の疲れやだるさ、肝機能の低下を感じたら質の良い睡眠を確保することが何より大切となります。 肝臓が弱っている時の睡眠は質が何より大切ですが、睡眠時間は通常よりも1〜2時間多めに取るようにし、横になる時間を長く取るようにすることも大切です。 身体を横にすると、立って活動している時に比べ、肝臓に血液が多く流れ、肝臓を浄化し、リフレッシュすることが出来ます。 また、寝ている時というのは身体のエネルギーの消費を最小限に抑え、肝臓の負担をぐんと軽くすることが出来ます。 ぐっすりと眠ると肝臓だけでなく神経や脳も休めるので、ストレスや精神的な負担も軽くすることが出来ます。 快適な睡眠を得るためには夜は食べ過ぎないようにする、寝る2〜3時間前に入浴し、身体をあたためリラックスする、寝る前にはスマートフォンやパソコン、テレビやゲームは避ける、あたたかいものを飲んでから眠る、睡眠を誘うアロマを焚くなどの方法があります。 寝具は枕の高さやマットレスの高さ、布団の重さ、パジャマの肌触りなど自分に合った快適なものを選び、快適な眠りが出来るように準備しておきましょう。 肝臓の負担を軽くし、ゆっくりと休ませるためには睡眠不足はとにかく避けること。 職場や家族などにも理解と協力を得て、身体を休めることを重視しましょう。
睡眠以外の肝臓の疲れ・機能低下を改善する方法
肝臓の疲れや機能低下を改善するためには睡眠の質を高めることが何よりも大切なことをご紹介しましたが、その他にも肝臓の疲れ機能低下を改善させるための方法をいくつかご紹介しましょう。
食べ過ぎや飲みすぎに注意
食べすぎ・飲みすぎの方は肝臓の負担を軽くするためにも、健康を維持するためにも腹八分目を心掛けましょう。 よく噛んでゆっくりと食べる、飲物は一気に飲まず少しずつ飲むなど身体を労わる事を意識して楽しみながら食事をしましょう。
栄養バランスを考えた食事を意識する
食事は栄養バランスを心掛け、脂っこいものは食べ過ぎないようにしましょう。 肝臓の機能を良くしてくれる栄養素であるクルクミンやタウリン、オルニチン などが挙げられます。 クルクミンはカレーに多く含まれており、タウリンやオルチニンは牡蠣やアサリ、しじみといった貝類やアジやサバなどの魚介類に多く含まれています。 また、ビタミンやミネラル豊富な野菜や果物もバランスよく食べることを心掛けましょう。 食事で補いきれない場合はサプリメントを利用すると気軽に不足気味の栄養を補うことが出来ます。あくまでサプリメントは栄養補助食品。 栄養豊富だからと食事よりも優先的にしてはいけません。 あくまで日頃の食事のサポートとして上手に利用することがおすすめです。 肝臓に良い栄養素がこう配合の品質の良い、出来るだけ国産の商品を選ぶと安心です。
ストレスはこまめに発散する
ストレスは溜めないよう、こまめに発散すること、大好きな運動や友達との食事、カラオケやスポーツ観戦、趣味に没頭するなど自分自身をリラックスさせ、思い切り楽しめる時間を作るようにしましょう。 笑顔が増え、楽しむことが出来ると肝臓はイライラの負担がなくなり、元気になることが出来ます。