日中に猛烈な眠気に襲われる!もしかして過眠症?
寝ても寝ても眠い
毎日元気に活動するためには健康な身体であることが大切。健康維持のためには1日の疲れを癒す十分な睡眠が重要となります。 その重要な睡眠が何かしらの原因で上手にできなくなると健康だけでなく精神的にも不安定となり、心身に悪影響を及ぼす可能性が高まります。 今世の中では忙しく睡眠不足の方、睡眠負債が蓄積され、なかなかそれを減らすことが出来ない方が増えています。 また、それとは逆に自分で制御不能となるくらいの強い眠気に襲われ、仕事中や家事の途中に眠ってしまう睡眠異常の症状に悩まされている方がいます。 その急激な日中の眠気に襲われるのが1ヶ月以上続いた場合は過眠症の疑いがあります。 過眠症にはナルコレプシーや自発性過眠症、うつ病、睡眠時無呼吸症候群など様々な病気の種類があり、日本人はナルコレプシーが特に多いと言われています。 夜睡眠を十分にとっていても寝ても眠いという症状は決して怠けているわけではなく、どれだけ眠っても眠いというのは不眠症同様、自分一人で治すことは難しく、医師の診断を受けることが大切です。 周囲から怠けていると思われてしまっては嫌ですし、何より自分自身で制御できないのは自分が誰よりも困る事。自分だけの問題ではなく、仕事の作業中で重大なミスを起こす危険性が高まり、車の運転中に眠気に襲われ、重大な事故につながっては命の危険性もあります。 今回は寝ても、寝てもとにかく眠い症状となる過眠症の原因や病気の種類、過眠症の改善方法についてお話していきましょう。
もしかして過眠症かも・・過眠症の症状を疑う
夜寝ているのに昼間も眠いというのは症状でも、たまたま疲労が激しく正常な眠気という場合もあります。しかし、異常な眠気なのかもという眠気は一体どんな眠気なのかというと ・座って本を読みながらいつの間にか寝てしまう。 ・じっとしていなくてはならない会議や映画館で良く寝てしまう ・テレビを見ながらいつの間にか寝てしまう ・車の助手席に座り、1時間ほど乗るとすぐ居眠りしてしまう ・午後になりちょっと横になろうとしたらいつの間にか寝てしまう ・人と会話をしながらも眠くなってしまう ・昼食をとった後座ると眠くなってしまう ・車の運転をしていて信号待ちで眠くなってしまう このようなことが多く当てはまり、常に眠気と戦っている状態の方は何かしらの睡眠障害の可能性があります。うっかりミスや大きな事故につながる恐れがあるのでできるだけ早く専門医の診断を受けることが大切です。
過眠症の疑いのある時病院選びはどうしたらよい?
過眠症というとなんとなく病院に行きづらい・・怠けていると思われるかもと悩んでいる方、過眠症というのはちゃんとした病気であり、同様の悩みで通院されている方は沢山います。近くに睡眠外来またはスリーブクリニックがあるかどうかを探してみましょう。 もしもない場合はかかりつけの内科や、耳鼻科、などに電話をして問い合わせ、相談すると安心です。 また、ストレスや精神的な悩みがあり、それから過眠症になった自覚がある場合には心療内科、または精神科を受診するのが良いでしょう。
過眠症の原因・病気の種類
遺伝性もあると考えられていますが、過眠症の原因というのは一つではありません。精神薬の副作用やその他の薬物・アルコールの乱用、脳障害や尿毒症、うつ病、脳内物質の減少、ストレス、睡眠時無呼吸症候群である場合などが挙げられます。
ナルコレプシー
ナルコレプシーは夜きちんと寝ているのに、日中に強い眠気があらわれる病気です。とにかく眠いのを我慢できずに、発作的に居眠りをしてしまい、30分程度寝ると一時的にスッキリしますが、これが繰り返されることもあります。 泣いたり笑ったり急に怒ったりといった感情の高まりがあった場合に後に急に力が抜け、腰抜け状態となり、へたり込んでしまう場合もあります。金縛りにあいやすく、現実なのか夢なのかわからない幻覚を見る場合もあります。 思春期に発症する場合が多く、症状は数年にわたり継続する場合が多いです。 原因ははっきりとはしていない病気ですが、脳の視床下部から分泌される神経伝達物質の欠乏などが原因であることがわかってきています。
睡眠時無呼吸症候群
肥満体質である方、あごが小さい方、首が極端に短い方、舌が大きい方、アレルギー性鼻炎でいつも口呼吸をしている方などは夜の睡眠中に呼吸が途中で止まる睡眠時無呼吸症候群 を引き起こす可能性があります。 睡眠時無呼吸症候群になると睡眠が浅いため、昼間に急な眠気を生じる場合があります。 夜中に大きないびきをかき、呼吸が止まるとパートナーや家族から言われた場合はすぐに耳鼻科や呼吸器内科、いびき外来などで検査を受けましょう。
突発性過眠症
日中でもいったん寝てしまうと起そうとしてもなかなか起きず、1時間以上は眠り続け、居眠り後もボーっとしている、目覚めが悪い、時には寝ぼけるといった症状がほぼ毎日現れます。ぼんやり状態だけではなく、立ちくらみや頭痛など自律神経症の症状も伴い、本人は常に気分がすっきりせず、辛い状態が続きます。
むずむず脚症候群
横になっている時に下肢部分がむずむずとし、かゆみのような虫が張っているような不快な感覚があらわれる病気です。夜寝る時にこのような症状が起きるため熟睡できず不眠に陥り、日中強い眠気が襲います。
うつ病
強い不安に襲われる、まったくやる気が起きない、気分がすっきりしない、急に悲しくなるといった症状があらわれ、夜眠れずに、昼間眠気が襲うなど睡眠に悪影響が出る病気です。 その眠気は倦怠感が伴い、日中に長い間眠ってしまう場合があります。 さらに過食や疲労感、気分の落ち込み、他人の顔色が気になるなどの症状が出る場合もあります。
薬剤性過眠
アレルギーの薬や風邪薬、精神科の薬や睡眠薬を飲んでいる影響で日中に眠気が生じるのが薬剤性過眠です。 その他月経前後、月経中にホルモンバランスの乱れによる日中の眠気、や加齢が原因による睡眠に関係するホルモンの分泌の低下で睡眠サイクルが乱れ、日中に強い眠気を生じる場合があります。
過眠症を改善するためには
過眠症を改善するためにはまず、病気の原因を知るため、医師の診断を受け、治療を受けることが大切です。 ナルコレプシーの場合には有効な薬物治療などが行われ、睡眠時無呼吸症候群で肥満が原因という場合はダイエットを行う事も必要となります。 医師の治療と共に毎日の生活の中で過眠症改善に大切なことはまずは規則正しい生活を心掛ける事。 早寝早起きを心掛け、起床時間や食事の時間、寝る時間をキチン決め、規則正しい生活を心掛けるようにすることが大切です。 朝は朝の光を浴びること。朝の光を浴びることにより、体内時計を整え、生活のリズムが整います。 適度な運動も大切。気分の良い時はお散歩やサイクリング、ストレッチやラジオ体操など自分で無理のない範囲で身体を動かすようにしましょう。 夜寝るときは部屋を照明は出来るだけ落ち着いた雰囲気にすること。 寝る2時間前にはパソコンやテレビ、スマートフォンなどの使用は避け、なるべく頭を使う、目が覚めるような騒がしい状況を作らないようにしましょう。 アロマテラピーなどを用いてリラックス効果を高めることもおすすめです。 寝具やパジャマは自分の肌に合う快適なものを選びましょう。 部屋の温度も自分が眠りやすい温度に調整し、心身共にゆったりとくつろげる環境を整えましょう。 寝る前には睡眠サプリメントやハーブティーなどを飲むのも効果的です。 睡眠の質を高めることで日中のひどい眠気が襲うのを抑えることが出来ます。